ACアタプターやら電池やらの電源回りを深堀る

エフェクターに必要不可欠なのが電源です。

で、この電源というのは、機械にとっての血液みたいなもので、音色という意味でも、トラブル防止という意味でも結構重要なんですが…あんまりギター雑誌とかにこの辺りのことしっかり書いてなかったりします。

という訳で今回は、エフェクトボードを組む際に出てくる電源の悩みについて深堀りしてみたいと思います。

電池は結構理想的

まず大前提ですが、エフェクターを使用する際に、電池は結構理想的です。

そもそも電池使用を前提に設計されていますので、ポテンシャルが最大限に発揮されます。

エフェクターで使う電池は公称9Vですが、実は使い始めはもう少し電圧が高く、使っていくうちに電圧が下がっていくという特徴が有ります。

なので、おろしたての電池を入れると音に張りがある感じになりますし、長く使った電池だとヘッドルームが狭くなってきます(歪みの量とかは上がります)。

これに対してACアダプターだと、基本きれいに9Vなので、エフェクターの種類によっては出音に差が出る事も有ります。

また、ACアダプターを使用すると、特にステージ上でノイズを拾いやすくなりますが、電池利用ならその心配も有りません。

という訳で、実は電池は理想的ではある訳ですが、

  • エフェクターが増えてくると交換が面倒
  • デジタル系のエフェクター(デジタル・ディレイ等)では、減りが早くて非実用的
  • ボードを組むと、結線したままになるので、電池がどんどん減っていく
  • デジタル系のエフェクターやミニ・ペダル系では、そもそも電池の使えないものがある

ことから、少しエフェクターが増えてくると、ACアダプターを使わざるを得なくなる訳です。

ACアダプターを選ぶ際の着眼点

ってことで、ACアダプター選びについて考える訳ですが、正直言いまして、

  • 価格はピンキリ
  • 初心者だと何がどう違うか分からない
  • 高くても『100点』の商品は無い

という状況です。

ですので、まずはACアダプター選びの着眼点から見ていきたいと思います。

1.端子の数が十分か?

まず一番わかりやすい部分から行きますと、ACアダプターは複数の端子が付いていますが、この数があなたが使おうと思っているエフェクターの数を上回っているのが理想です。

もちろん、下記のような分岐型ケーブルを使えば、端子の数が足りてなくても何とかなりますが、分岐型の接続には①途中で断線したときに面倒②電流不足になる可能性③ノイズが乗りやすくなる等のリスクが有りますし、どうしても配線が汚くなりますので…。

⇒One Control  DCケーブル 5股分岐 Daisy Chain Five

で、この端子の数ですが、結構エフェクターって増えちゃったりしますし(苦笑)、新しいエフェクターを購入してボードに入れるかどうか悩む際など、端子に余裕があると便利です。

個人的には最初から8つくらいの端子が付いたものを選んでおくのが良いんじゃないかと思います。

2.独立型(アイソレート)か否か

安価なACアダプターは、1つのレギュレーター(電源供給回路)で複数の端子に電源供給します。

この方式でも、アナログエフェクターしか使用しない場合問題は無いのですが、アナログエフェクターとデジタルエフェクターを併用する場合(普通そうなりますよね)ノイズが出やすくなります。

その対策として、

  • デジタルエフェクターの使用が想定される端子(大きめの電流を流せる端子)に、独立したレギュレーターを使用する製品や
  • もっと徹底して、全ての端子に独立したレギュレーターを用意している製品

も販売されています(このような製品を独立型・アイソレート型と呼びます)。

もちろん、独立型は高額になりがちですが、デジタル・アナログ混合型のボードを組む際には、ノイズの悩みを大きく軽減してくれるのでお勧めです。

3.18V対応

ブティック系のエフェクターを中心に、一般の9Vよりも高い電圧(12Vや18V)に対応しているペダルが有ります。

私が愛用しているSweet Honey Overdrive(Hand Wired)とか、みんな大好きなJan Ray とかがそうなんですが、その手の機種は高い電圧で使うと音質が向上する傾向があります(もちろん人によっては9Vの時の音が好き!等もあり得ますが…)。

この様な機種をお持ちの方や、このような機種も試してみたい方は、予め高電圧に対応したACアダプターを選択することをお勧めします。

今お持ちのACアダプターが高電圧対応でしたら、高電圧対応のペダルを試してみるのも面白いと思います。

高額なブティック系ペダルでなくても、One ControlのPersian Green ScreamerStrawberry Red Over Driveは、実売価格1万円以下で18Vまでの駆動に対応しています。

この項で書いてきたことと逆行しますが、世の中には『ちょっとヘタって電圧の落ちた電池の音の方が好き!』という方もいらっしゃいます(確かにヘッドルームが狭まって、ワイルド観さが強調される傾向は有ります。)。

こういうマニアックな方のために、電圧を下げれるACアダプターも有ったりします…こっちへ行くと、もう『沼』ですね(笑)。

4.充電式という選択も

最近のことですが、充電式でエフェクターに電源供給できる商品も出てきました。

方向性としては2つあって、Vital Audio POWER CARRIER VA-R8のように充電池を内蔵している製品と、One Control Minimal Series DC Porterのようにスマホの充電などで使うモバイルバッテリーを使うものです。

前者は、モバイルバッテリーとの相性等も考えずに単純に使えるのがメリットですが、中の充電池が切れたら寿命になります。

後者は、モバイルバッテリーを買い替えていけば長く使えますが、モバイルバッテリーが玉石混交な点が気になりますね。

私はメインボードで前者のVital Audio POWER CARRIER VA-R8を使ってますが、スタジオやライブハウスでコンセントを探さないでいいのは思った以上にストレスを軽減してくれますし、セッティングも早くなります。ノイズのトラブルも軽減されるものと思われます(今のところ悩まされてません)。

まだ一般のACアダプターのように、18V対応とかのマニアックな商品は出てきていませんが、これから伸びていく分野だと思いますね。

5.その他

その他、検討が必要な事項として、供給できる電流の大きさ・信頼性なんかも有る訳ですが、アイソレートされたそれなりの金額(1万円程度)のものを購入しておけば、どっちもクリアできるイメージですね。

この記事のまとめ

この記事では、エフェクターの電源回りを深堀する意味で、電池のメリットを再確認するとともに、ACアダプターの選び方を概観してみました。

で、ここまで来て最後にあれなんですが、アナログ・エフェクター3つ(ギターマガジンの特集で有ったやつです)くらいのボードなら、バッテリースナップ/電池ボックスという手も有ります。

一番最初のペダルは、フツーに電池入れて置いても、普段はインプットにシールド刺さってないので電池減りませんよね。

で、2個目と3個目は、電池入れっぱなしにすると電池が減っていくわけですが、使う前に以下のようなもの(バッテリースナップ)を電源端子に刺せばOKという。

⇒バッテリースナップ・アマゾンで詳細を見る

あるいはもうちょっと値段を出せば、オン・オフスイッチ付きの電池ボックスもあります。これなら使う前にスイッチを入れるだけです。

⇒電池ボックス・アマゾンで詳細を見る…結構高いです(笑)

私は、サブボードでこの方法を取っているんですが、なんとも愛らしい感じ(笑)になりますし、電池ならではの音や、電池の種類による音の違いを楽しめて結構好きです。もちろんノイズの問題も無いですしね!

電池の違いによる音の変化は、あのデジマート地下実験室でがっつり検証されています。最後のエレハモの使い古し電池の音は衝撃的です。

⇒電池交換実験〜9V電池の違いでエフェクターの音が変わるのか?

 

以上、…最後の最後でこう占めるか?って感じになりましたが、エフェクトボードの電源回りのお話市はこの辺りで。

 

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